2018年12月29日

「水玉椿」マス見本

「水玉椿」のマス見本(染め見本)が年末になり、やっと求めていた色になって来ました!

着物の染料は、蒸すことで発色&定着します。
蒸し時間やその日の天候でも微妙に色が変わるそうで、蒸し器の入れ替えもあった為、毎回かなり色が揺らいでいたのですが…やっと安定したようです!

かつて京都の着物製造は巨大産業だった為、今もすべての工程が分業で別の工場で行われています。
染める工場が染料の調合をがんばっても、別の工場での作業が安定しないと同じ色が出せないというわけです。
これは本当に難しいことです。

マス見本が届くたびに、眉間に皺を寄せ「どうしたものか…」と悩んでいましたが、やっと着たいと思える着物になりました!
まだ気になる色や見せられない状態のモノもあったりしますが、年末ギリギリ本当にホッとしました。
ありがとうございます!!

iPhoneでの撮影で上手く撮れていませんが…

小鳥ちゃん達こんなに愛おしくなりましたよ。絹の柔らかさが気持ち良いです。

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小鳥さん帯、色展開。

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椿の着物。白部分が少しマットでシルク印刷のようになっています。色が淡く柔らかいのですが、この質感の違いがあるので椿に存在感が出ています。

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シマシマの帯と薔薇の帯。
青の色が出なくて出なくて…青が全部紫になってしまっていたので「青が青い!(感涙)」と胸がいっぱい。

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薔薇の着物と、椿の羽織は今もまだ試行錯誤中です。

11月の京都にて、着物を染めてくださっている工場さん。
一反の布を貼り、柄を1つ飛ばしながら染めていくのだそうです。全く悩む事なく機械のような手さばきで染めていて、すごかったです。

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着物の制作は普通のお仕事とは全然違っていました。内容や時間の感覚や様々な事が…想像を超える大変さでした(笑)

まず、着物のデザイン画を描き、京都が背景の絵も描く約束だったので絵の下絵(ラフ)を描き、ブランド名を決め…
と、ここまでを1ヶ月くらいで頑張りました(当初は半年早い発表予定だったので)。

それから、原寸の図案を描き、絵の原画を描き、色展開を考え、色見本チップを作り…

3月発表から9月発表に延期されましたが、マス見本が出るまで1ヶ月程必要なので色が違う度に焦りました。

9月に「水玉椿」発表があったので(京朋さんの年二回の大きな発表会)それに伴う色々なことがあり、メインビジュアルの絵を描き…(個人的にホームページのリニューアルもしたので、水玉椿ページも作りました。)
この時には現物をお見せできない状態で「大丈夫かな?」と心配していました(汗)

そんなこんなで、悩みながらずっと作業し続けていましたので、「これ着たい!ときめく〜!」と思える日は、辿り着けない場所のように感じていました…
だから、まだ完成してないけど、わーい!わーい!

2018年も残るところ後少し。
「水玉椿」のご報告ができました事、とても嬉しく思っております。

今年は初めてのことが多い一年で、特別大変だったようにも思います。
沢山の方に助けていただき、手を差し伸べていただき、だからやりきれたのだと思っています。
応援してくださいました方々、本当にありがとうございました!
2019年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
posted by mikikatoh at 23:00| 着物

2018年12月22日

神田明神に

ここに来るのはとても久しぶりです。

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以前よりさらにキラキラしているのは、EDOCCO神田明神文化交流館がオープンしたから!

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HEAVENESE(ヘヴニーズ)さんが、楽曲中の背景に私の絵を使ってくださるということで、神田明神ホールのこけら落とし公演「HEAVENESE BRIDGE」にご招待くださいました。

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絵が流れた時はとても緊張。美しくてカッコ良くて、歌声と混ざり合いとても感動しました。

公演はカッコ良い!面白い!すごく勉強になった!
などなど、感想はひとつでは終わりませんでした。
知り合って間もない私が述べるのはとても僭越ですが、
アメリカでのデビューなだけに目線がとてもグローバルであり、なおかつ日本を誰よりも詳しいのではないかと思うお話の数々。「エデュテイメント(娯楽でありながら、娯楽と関係ない分野の教育として機能するようなエンターテイメントの形式)一座」というだけに、楽しみながら沢山のことを学んでおりました。歴史の教科書や大河ドラマでもそんなことは教えてくれないと思う。どれだけ本を読んだらそのエピソードに出会えるのだろう?

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私は今回お話しをいただいたのは「神田明神の絵があるからかな?」と思っていたのですが、そうではなかったらしく、後に「神田明神の絵があるなんて奇跡的!」と驚かれ、私も驚きました。
こけら落としという二度とない晴れがましい場所に私がちゃっかり居るのは、神田明神が呼んでくれたご縁なのでは?とチラリと思ったのですが…ずうずうしい事考えちゃった!と思い直しました。

絵を描くことには真摯でありたいと思っているのですが、信心深いかというとそうでもなく…
「史実vs妄想」なら断然妄想を優先してしまいますので、いつか絵のテーマにしているモノや場所や関係者に「ちがーう!」と怒られそうでコワイ。
私の好きに描かせていただいているのだからせめて愛だけはめいっぱい込めています。なので描いた場所は私にとって特別な場所です。

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公演後、ラウンジに呼んでいただきマレさんクミコさんと「初めまして」のご挨拶をしました。外国の大使館の方までいる…オドオド。
常に絵を描き引きこもっている私は地中のモグラのような日々。なのに地上に出る時は眩しすぎる場所に行くことが多く、そのギャップに目が眩みます。
そんな中、以前一緒にお仕事した出版社の部長さんがいて…「ここは現実」とホッとしました。
様々な縁が生まれて繋がり広がっていく…そんなことを感じるひと時でもありました。

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平成最後の12月がもうすぐ終わります。
特別な年の瀬に素敵な思い出ができました。
posted by mikikatoh at 22:00| 仕事